母の思いが込められた鯖寿司
この鯖寿司を作るきっかけとなったのは夫の一言でした。
「お前なら作れるはずだから作ってみろ!」
その頃、健康を害していた夫の口に合う鯖寿司に出会えなかったこともあるのでしょう。
私の故郷、丹波篠山では毎年夏祭りになると
鯖寿司を作って食べる習慣がありました。
父や母の愛情の込められたこの鯖寿司は
家族が幸せになれる魔法の食べ物と子供心に思ったものです。
当時の父母の愛を今度は母となった私の愛情に変えて作ることにしたのです。
私にとっては当たり前の安心、安全であるはずの食が
本当に心と身体を願ったものなのかと問われる頃でもありました。
自然で素朴、そして愛を(ふるさとの丹波篠山の契約農家からのお米、玄界灘の鯖)
化学調味料や防腐剤不使用の鯖寿司
それは思っていたより大変なことでした。
1998年の夏。やっとの思いで出来上がった鯖寿司は
私の願った通り、皆様にお喜びいただけるものとなりました。
53歳。
遅咲きの起業家として旬(いまどき)を立ち上げて
20年目の節目になります。
ふと、故郷がしのばれるような、
そんな優しい鯖寿司をどうぞお召し上がり下さい。